40.異界への扉


「異界への扉が有ったら、入りたいと思うか?」
坂田銀時こと我がクラスの担任兼俺の恋人がいきなりそんなことを言ってきた。
「中二病か?」
心配になって額に手を当ててみると熱はない。

「って、熱で計れねーからな!?」
大体いくつだと思ってんの中二なんてとっくのとおに卒業してんだよ!
と喚く。

「じゃなくてー、パラレルワールドでもなんでもいいけどよぉ、別の世界に行けるとしたら行きたいと思うかって話してんだ」
「興味はあるけどよぉ、テメェがいないならいかねぇ」
「そーかいそーかい、銀さん愛されてる?」
結局この人は何が言いたかったのだろうか。
「ああ愛されてんじゃねーの」

「俺はさ、行きたいと思わなかったんだよなぁ」
「はあ」
人に答えさせておいて、それはなんだ。
「今が幸せだし、これ以上を望んじゃバチがあたんじゃねーかって」

「回りくどいな」
「銀さんそう言う人だから」

――◆――◆――

「でよ、結局ジャンプに触発されただけだよな」
「なんのことですか?」
「目ぇ、逸らすなよ」
坂田銀時が持っていた今週号のジャンプに乗っていた読み切りはその名もパラレルワールド。
内容は、同じ鏡写しのような世界があって、二つで違うところは魔法があるかないか。
そこへの扉を見つけた主人公は、二つの世界を行ったり来たりして面白おかしく世界をゆがませるというもの。

「次回の授業で使うかなー」
「ジャンプは教材にならねぇよ!」

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11/10
超絶眠いんですけどどうしましょうか。
今年中に100題を終らせるつもりだったんですけど、終わるんでしょうか。
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